HEAVY TIMBER CONSTRUCTIONS
大断面木構造

昭和61年、銀色のおわんをふせたようなドーム型の体育館が岩手県安代町田山に建設されました。この体育館は岩手県はもちろん、ドーム型としては日本で初めて大断面集成材を使って建設された体育館でした。
その後、大断面集成材は、設計の自由さや、施工、維持管理を含めたトータル的な評価で経済的にも有利であることが認められ、いろいろな施設において使われるようなりました。
大断面集成材は、節などの欠点を取り除いたり分散させたりしたラミナ(厚板)を人工乾燥し、接着集成したエンジニアードウッド(工業化木質材料)で、寸法精度、強度、剛性の安定した木質部材が得られます。
また、強度、目的に応じた大断面、自由な長さあるいはアーチなど自在な形状を作り出すことのできるデザイン性の高い建築材料です。
当社は、岩手県北の豊富なカラマツ材を活用し、東北で初めての本格的な大断面集成材工場として平成2年から大断面集成材の製造・販売を開始し、これまで岩手県内を中心としておよそ100棟の大規模木構造建築物に納入しております。



大断面集成材の特徴

自由自在なデザイン性 集成材は、部材(ラミナ)を集成接着して作るため、どんな大きさでも、どんな曲線でも白由に作ることができます。
強度性能が安定している 人工乾燥したラミナを使うので、施工後の割れ、ねじれ、反りがありません。したがって、無垢材と比較すると同じスパンなら断面は小さくて済み、同じ断面ならスパンを大きくできます。
高度な耐火性能 鉄やアルミニウムのように高熱によって軟化することがありません。大断面の木材の場合、表面が炭化して酸素が断たれ内部まで燃えないため、あまり変形しません。
郡を抜く耐久性 木材は優れた耐侯性を持ち、特に耐塩、耐薬、耐酸、耐錆性が優れているため、屋内プール、橋梁、塩害を受けやすい海岸周辺の施設、化学・薬品等の生産流通施設、畜産関係施設などに最適です。
保湿性能と音響効果が
優れている
木材の熱伝導率は鉄の200分の1。保温性能に優れ、快適で、結露の心配もありません。また、音響効果が抜群で、人が不快に感じる高音部と低音部を吸収するのでコンサートホールや教会はもちろん、体育館などにも最適な構造といえます。
軽量で施工の合理化が
図れる
単位重量あたりの強度が強いため、建物が大幅に軽量化され施工の合理化、コストの低減が図れます。